2024年04月08日

今帰仁ミャークニーの魅力 その③ 二揚ミャークニー

魅力その③ 二揚ミャークニー

一言で言えば
今帰仁だけの音色、二揚ミャークニーだ。

宮里政正さん(85)の二揚ミャークニー。
今帰仁ミャークニーの魅力 その③ 二揚ミャークニー

越地という字はここにある。
今帰仁ミャークニーの魅力 その③ 二揚ミャークニー



渡海に舟浮きて風待ちゅる夜や
無蔵が我ん待ゅし あねがあたら
(歌意)海に舟を浮かべて風を待つ夜は
愛する貴女が私を待つのもこんな感じだったかな

ミャークニー、ナークニーはどこを探しても普通一二揚(三下)の調弦で唄われるが、今帰仁には二揚調子のミャークニーがある。それゆえにナークニーと区別してミャークニーと呼ぶ。

古老の言い伝えでは宮古の青年が歌う宮古のアヤグに感動した今帰仁の青年が持ち帰り、今帰仁の風土に合う歌詞とメロディーにしたものだという。

二つの放物線を描く唄い方はトゥバラーマ、ションカネ、スンカニ、トーガニアヤグなどとよく似ている。

多様な歌い出し、節回し

私が初めて二揚ミャークニーを聴いたのは平良正男さんからだった。お会いした8年前は、もう90歳を過ぎられていて三線を手にされることはなかった。けれども生ウタはたくさん聴かせていただいた。多くのテープも。

「歌い出しには大きく分けると三つある。
下ぎ出(ん)じゃし、中出じゃし、上ぎ出じゃし」

これはまた後に述べよう。

「ナークニーの源流は今帰仁ミャークニー」と言い切ったのは仲宗根幸市さん。庶民のモーアシビや生活に根ざした無数の琉歌、メロディー、独特な歌い出しの三種類(下んじゃし、中んじゃし、上んじゃし)などを見ると有名な唄者達が世に出る前のミャークニーの姿が見えてくる。


三つのミャークニー。
それぞれの魅力を知ってもらいたい。


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