2023年10月02日

ナークニーを深掘りする

桜坂市民大学でzoomの講義をさせてもらっているが、「秋期講座」はあと1回となった。

zoom講座ができない方もいらっしゃるだろうし、時間もあわないかもしれない。

その時間参加できなくても後日YouTubeで観ることはできるアーカイブも用意されている。

次回は「ナークニーを深掘りする」とした。

八重山のトゥバラーマや宮古島のトーガニアヤグなどど同じように、沖縄本島を代表する島唄としては「ナークニー」があるだろう。

誰もが知っているのに、その実像が捉えにくいという特徴がナークニーにはある。そのあたりはトゥバラーマやトーガニアヤグなどなどとは違いがある。

しかも琉球王朝時代から歌われて来たと言われながらも、琉球古典、例えば屋嘉比朝寄工工四などには採譜されていない。

島唄研究家の故仲宗根幸市氏は「ナークニーの故郷は今帰仁ミャークニー」だと書かれている。

それは単なる伝承からではなく、今帰仁ミャークニーの多様性、また地元の美しい情景や個々人の喜怒哀楽に深く根付いた無数の歌詞(琉歌)を見る時に、他のナークニーをはるかに上回る曲想の広さ、巨大さに依拠している。

しかし、その豊かな曲想を持つ今帰仁ミャークニーは風前の灯火となっている。

私が最初に出会った方は今帰仁の平良正男さんだったが、彼は「ニ揚げ」の調弦で弾くミャークニーだった。

ナークニーを深掘りする

今帰仁村が作ったレコードは平良正男さんが弾き津波マサ子さんが唄っている。

調弦は二揚だ。

このようにニ揚の今帰仁ミャークニーを弾く方は知る限りはもうおられない。他界されてしまった。

ナークニーを深掘りする

ご存知のようにナークニーは三下調子である。
ほぼ例外はない。

今帰仁ミャークニー大会が何回か今帰仁で行われた。

残った音源には、三下と二揚の二種類がある。

歌の節が北山高校あたりを境にして東と西で違うとは言われる。しかしこの調弦の違いはなんなのか。

今帰仁ミャークニーの次に生まれたという本部ミャークニーは三下である。

どうしてそうなったのか。

今帰仁ミャークニーの歌詞に名人のことが歌い込まれている。

岸本のミー小(ぐゎー)と呼ばれる。

ナークニーを深掘りする

膝にいるのは平良正男さん(3歳)。

謎だらけの今帰仁ミャークニーなのである。

パズルのように、一つ一つを繋げてみたい。

ナークニーを深掘りする


誰もが知るあのウタから
島唄学をイメージするシリーズ


●第3回10月18日
       18時30分〜20時


ナークニーを深掘りする

ナークニーとは何か
ナークニーの名人たち

ナークニーの源流である今帰仁ミャークニー

今回だけの受講もできます。


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