2024年06月19日

ミャークニーの調弦

今帰仁ミャークニーの三線の調弦は「三下げ」だったのか、「二揚」だったのか。

こんな疑問を長く持っていた。

2016年に初めて平良正男さんと出会って、聴いたミャークニーは二揚だった。

以来、息子さんの平良哲男さんと二人三脚のように工工四を作ったり、ミャークニー大会の音源を研究したりしてきた。

二揚と三下げ
二揚がその他の調弦と違うのは、一番低い音が他よりも1音低いことである。

男絃(うーぢる)と呼ばれる一番上の太い絃が、二揚独特の低い音となるため、音域が広がり、また情感が深いメロディーを奏でることができる。

八重山のトゥバラーマ、宮古のトーガニアヤグなどなどに使われるのはそのためだ。

ミャークニー大会と調弦

少なくとも第1回の1982年今帰仁ミャークニー大会の録音からは二揚が多かったが、もちろん三下げもあった。

それから大会は1984年、そしてしばらく飛んで2001年、2年、3年と続き、2006年が最後となる。

この流れは二揚ミャークニーが1名になっていく流れでもあった。

ミャークニーの調弦
今帰仁村は19の字に分かれる。

それぞれのイントネーションや言い回しに微妙な違いがある。

仲宗根幸市氏は、大会に各字からの参加が減っていること、今帰仁の西部方面の参加が増えた一方、東部の参加が減っていることがとても残念だと講演の中でおっしゃった。

東部は二揚ミャークニーが盛んだった。

さて、8月31日の今帰仁ミャークニー大会は、どのような調弦のミャークニーが聴けるのか、楽しみであり、不安もないわけではない。

私はもちろん二揚ミャークニーを唄う。

もう昔に戻ることは不可能なことだろう。
その覚悟と心構えが私にあるだろうか。



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